自分の音楽リスナー人生を振り返って思うこと
2021年を迎えて1日目、今年は何を最初に聴こうかしらと棚に手を伸ばして、
スティーリーダンかプリンスかなぁと迷ったりしながらぼーっとしていると、
突然
「自分は何で、いつまでも何十年も前の音楽を聴いてるんだ…?」
という気持ちがよぎった。
自分は一般的な人よりは音楽を聴く方だと思う(自分より音楽に詳しい人は山ほどいることは百も承知ではあるけれど)。
趣味は何だと聞かれれば音楽鑑賞、レコード蒐集と答えざるを得ないのであるが、一方で
会社で同僚や後輩が最先端のアーティストについての会話をしていても入っていけることの方が少ない。
別にそれに負い目を感じることもなく、それぞれ好きな音楽を聞けば良いじゃないと思っていたし、
単純に最近の音楽でお気に入りのものはないな、というか、どう考えても今の音楽より過去の偉大なトラックの方が素晴らしいじゃないか、
とか思いながら、自分が生まれるより前の音楽をひたすら漁り愛でていた。
高校生の時なんかはカウントダウンTVを毎週しっかりとチェックして良さそうなアーティストを見つけたらTSUTAYAにCDを借りに行ったりしてたが、
大学生を経て社会人になった今、お気に入りの音楽のストックも溜まってきて最先端の音楽を追う気力は限りなく地を這っている。
社会人になっても元々好きなアーティストの新譜はチェックするけれど、新しいアーティストを発見するというアクションはなかなかしなくなってしまった。
音楽好きなら新しい音楽にも興味を持たなければと思う反面、こういった自分の音楽聴取傾向には、自分の好みのジャンルが関係しているという言い訳をしてきた節がある。
自分はソウルやファンク、ジャズといったブラックミュージックや、
往年のハードロック、クラシック、レゲエ、タンゴを特に好んで聴く。
どれも特定の年代で成熟を遂げていて、その年代周辺のものを聴くのが最高に決まっているんだと信じてきた(実際最高なので必聴ではあると思うが)。
でもよくよく考えると、
どの最高な音楽も生まれた瞬間、流行っているまさにそのホットな状態があったわけで、
自分がそのホットな状態を生きているうちに体験してきたわけではないものもたくさんある。
私は2021年現在限りなく30歳に近い20代なので
例えばMarvin GayeのWhat's Going Onはレジェンド級の名曲であるとは知っていても、それがリリースされたその当時に立ち会ったわけではない。
もちろん良い曲に出会えるのが一番良いことなので別に過去の名曲を追うことはぜんぜん悪いことじゃないと思うが、
今この瞬間にも新しい音楽が生み出されていて、いずれレジェンド級の名曲となる可能性があるのであれば、同時代を生きる者としてそれをしっかり見届けるという楽しみ方のほうが刺激的ではないか?
確かに今テレビから流れてきて勝手に耳に入ってくる音楽で良いと思えるものは限りなく少ないが、
実は今の時代に特別に質の悪い音楽が量産されているというわけではなく
どの時代もそんなもんなのであって、
本当に良いものだけが聴き継がれているから過去の音楽が良いと思ってしまうだけなのではないか。
であれば、過去の名曲を追うほうが質の良いものに出会うには楽な方法だが、
音楽鑑賞が趣味だと自称するのであれば、
同時代の音楽から良いものを聴き分ける努力くらいするべきではないか。
レコード棚に手をかけたままこんなことをぼーっと考えていた。
そして突然に今年の目標を決めた。
今年は新譜を全部聴くぞ!!!!!!
そもそも新譜を全部聴くということがどれだけ労力がかかることなのかすらよくわからないので、
聴く範囲(ジャンル)、アルバムだけかシングルも聴くのか、どんな頻度で記録するか、という前提を設定することすら現時点でままならないのであるが、
探り探り、自分のできる限り頑張ってみようかなと思う。
一応、言い訳みたいになってしまうが、前提として
上記で散々過去の音楽を追うのが好きみたいな話をしてきたが、もっともっと詳しい人は沢山いると思うし、
山下達郎のラジオなんか聴いていると自分の知識の無さに毎回絶望したりする。
過去の音楽だってもっと沢山聴いて耳を肥やすべきとは重々承知である。
重々承知しているが、今年、2021年はそれを一旦棚に上げて、新譜を聴くことに注力してみようと思う。
2021年の末になって、やっぱり新譜追うの辞めようかなとか言い出す可能性は全然あるが、
末までは頑張ってみたい。
次回は、とりあえず自分の音楽リスナーとしての自己紹介を兼ねて、2020年リリースのアルバムのなかで良かったと思うものを紹介したりしようかなと思います。
(そもそも聴いた新譜が少なすぎるので、ほぼ聴いたアルバムを全部紹介することになりそう…)
もし親切な方がいれば、2021年の新譜情報を提供していただけると幸甚でございます。
お恥ずかしいことに新譜情報の収集の仕方すらよくわからないので…